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坑道の危険性

実際に起こりえるアクシデントを掲載しております。
非常にショッキングな映像も含まれ、
閲覧には十分注意をお願いいたします。

古い鉱山跡などに残る坑道。
通常は封鎖されていますが、まれに
老朽化により破損したもの、柵自体が存在しないものがあります。
一般のトンネルの様に長期利用を目的としているものではなく、
鉱石を抜き取れば必要がなくなる為に、簡易的に掘られたものもあります。
現在日本には石灰や試験的な炭鉱、一部の鉱石を除いて
すべて休鉱か廃鉱になっています。金属鉱山はほぼすべて廃鉱になっています。

坑道の内部の湿度は100%、気温は年間を通して14℃前後です。
坑内にある金属類はその殆どが湿度、鉱山の種類によっては硫黄を含む
鉱石などから出る酸性の含有物から腐食や劣化は地上よりも著しいです。

断層を通過している坑道もあり、その場合は著しい崩落や坑道自体が
捻じ曲げられている場所もあります。鉄筋コンクリートで覆われていても
長年により鉄筋を圧し折りコンクリートさえ割れてしまっている場所もあります。

 

この坑道探険と言うものは非常に危険であり、
生命の危険が常に切迫している状況です。
坑内環境や坑道状態を見ることで
死亡や重傷を回避できる物もありますが、
判断の難しい場合もあります。
現在オペレーターには勉強会や
講習会を開いておりますが、
死亡や重傷を負う確立はそのときの「運」に近いです。
殆どが軽傷で済むものではなく、
凄惨な状態での死亡や著しい損傷を負い
身体に恒久的で重篤な障害が残ります。
決してお勧めできる事ではありません。
坑道で活動できる最新の設備や装備を
常に購入し更新しておりますが、
それでも気休め程度にしかなりません。
完全に防ぐ手段はないです。


見えない致死性ガスや酸欠、眼球角膜を損傷させる腐食性ガス。

ライトや電気機材から発するスパークで引火爆発する引火性ガスや粉塵爆発。

大型自動車の重量を遥かに越える圧倒的な重さのある浮石崩落。

高層ビルのエレベーターよりも深い竪坑。

永久的に光の射さない坑内の為、照明機器の破損や紛失により光源が無く、
目が暗闇に慣れても物を見ることが出来なく遭難する空間。

迷い込んだ有害な生物。

劣化し金属塩が発生し鋭敏となった雷管が刺さったままのダイナマイト。

天候により急激に増える水かさや、地上から入り込む濁流

地下での環境は恐ろしいです。

 

 

海外での廃鉱山救出作業。
ケイビングが活発な海外とは違い
日本ではマイナーで想定外の事から
地下の救出方法が乏しいらしい。


死亡者の搬出作業。

長年行方不明だった地下探検家。らしい。。。

実際に東北地方での洞窟探険家が
行方不明になった、数十年後の
最近に遺体が発見された話を聞いたこともある。
ライトの故障が脱出できない直接の
原因となったようだ。

餓死である。

 

 

1、地上部に残る竪抗

鉱山が存在した山中には、竪抗と呼ばれる
昇降機のあった場所が残ります。
通常は塞がれている場所が多いですが、
まれにそのままの状態や老朽化により
柵が壊れてしまっているところも見受けられます。

深さは浅いもので数十m程度から、
深いものでは数百mの深いものも存在します。

落下した場合にはほぼ助かる見込みはありません。

昇降に使われるもの。
空気の入替に使われる通気用のもの。
鉱石を落し込み下で受止め搬出するもの。
様々なものがあります。

地上部に残る竪抗の一例。

動画資料: 地上に残る竪坑(海外映像)平均の深さがわかると思います。

これは石灰石鉱山跡に
残る竪抗跡。
露天掘りと言われる
山の表面から階段状に
削っていくベンチカット工法で
得た鉱石をこの穴に落す。
通常はこの竪抗は
グローリーホールと言われる。

下には貯鉱槽という空間が
作られていて、鉱石を
溜め込める形状となっている。
下部の坑道内でトロッコに
積込んで搬出をする。

この場所では多くの
鉱石の落下で壁表面は
研磨されたように
滑らかな状態になっている。


参考:グローリーホールの動画

 

鉄柵で覆われているもの。

年数により無くなってしまう物も
あるが、わかりやすく安全性も残る。

 

下層で脈に沿い採掘中に地上部と
貫通してしまったもの。

有刺鉄線があるが、
経年劣化により所々が切れており
大きな穴ならば危険性がある。

 

観光用として残された竪坑。
周囲に柵はなく覗き込む事ができる。

 

わかりにくく、この場合
非常に危険な場合もあります。
年数が経ち柵自体が無くなり、
簡易的に竪坑自体を囲んで
いるだけのもの。
中心部あたりに竪坑が残る。

写真場所の
話を聞くと、竪坑口に
金網を載せ木材を敷き、そこへ
土砂を載せ更に金網を
詰めた物だという。
詰めた金網を見ることが出来る。

 

立入禁止の有刺鉄線が切れている。
草木に隠れるように中心部の竪坑がある。

 

山中に残る竪坑の警告例

 

 

写真中心部に竪坑が残る。
コンクリートの板が敷かれており、
現状では安全な状態。
右隅に移るのは竪坑櫓と呼ばれる
昇降機の滑車が載っていた場所。

叩くと反響音がするので
コンクリートの下には
未だに縦の空間が存在する。

 



参考写真:竪坑昇降機
単純に言うと地下へ降りるエレベーター。

 

参考:採掘当時の竪坑昇降機

今現在は櫓は残り竪坑が残るもの、
櫓は残り竪坑は塞がれたもの、
櫓は解体されたが竪坑は残るもの、
櫓は解体され、竪坑も塞がれたもの
など様々な状態で残っている。

 

参考資料:海外で現在も稼働中の金山竪坑

 

竪坑内部より地上側を撮影。

 

山中に残る竪坑跡
穴自体が露出しているが
金網に囲まれているために
安全性が残る。

 


内部撮影

 

通風目的の竪坑
メンテナンスする際の入坑口はブロックで
厳重に封鎖されているが、上部に隙間があり
内部を見ることができる。
風が吹き出す事から現在でも
縦穴は残っている。
筒状の部分には換気用のプロペラが
付いていたが、現状では埋められている。

 

単管が周囲を取り囲んでいるので
通常は安全だが、高さも1m程度しかなく
誤って入ると危険である。

 


太い鉄骨で組まれており安全性がある。
竪坑櫓があったようだが撤去されている。

色々な形で地上部の竪坑が残り、その存在がわかりにくい場合も数多くある。
草むらに覆われていたり、倒木に隠れていたりもする。
鉱山があった山中を歩く際には確実に注意が必要になる。
年代が経ちすぎている事、昔の企業の管理体制や既に倒産している事、
通気程度の竪坑と考えられ、資料や管理対象に含まれていないもの、
既に忘れ去られているものも存在する事から地上部の探険でさえも脅威となる。
滑落した場合、ほぼ助かる見込みは無い事は数多くの経験上見てきている。

「踏み外し滑落、そして竪坑の壁面に衝突を繰り返し、衝突ごとにスピン(回転)をしながら
各部裂傷や骨折を積み重ね、当たり場所によっては手足がもぎ取れ、多くの恐怖と痛みを受け、
ズタボロになりながら、80kmの速度で地底に叩きつけられる。」

深い場所での遺体回収は絶望的になり、困難な事から行方不明として、回収不能として
処理される。水没している坑道ならば、水平の坑道へ流れてしまい、
更に別の竪坑に吸い込まれ地底湖になった坑道で永眠することになる。

鉱脈のある地層は地上部から深い場所が多く、その分深い竪坑が多い事になる。
平均的に見受けられる竪坑の深さは50mから400mの間が多い。

 

 

 

2、坑内支保坑等、坑内保護設備の劣化

坑道内には支保坑といわれる
柱が存在する。この柱は
金属製の物、木製の物、岩盤自体を
柱として残したものなど数多く存在する。
柱が設置してあるとすると、近辺は
崩落しやすい為と思っても良い

日本では数十年前に廃鉱になったものが殆どであり、
採掘当時の年数を合わせると半世紀以上古いもの。
多湿等腐食や地圧に負け、
現在ではいつ崩落してもおかしくは無い状態。
地圧は数百トンから数千トンもの力が
かかっている。

 

支保坑(左の場合「三枠留付」と言う)

天井や壁などの岩盤が崩れないように
する設備。
メンテナンスが無い廃坑道の場合は
腐食劣化により用途をなしていない。
何らかの振動や温度変化にて
崩落する可能性もある。


 

破損例:1

保護を目的とする柱に大きな亀裂が
入っている。木材の劣化により
上部の圧力に耐えられない状態のもの。
崩落の危険性は切迫している。

 

破損例:2

金属製の支保坑の周りを囲んでいた
木材が湿度により腐食劣化し崩壊したもの。

鉱山の種類(岩盤の種、安定性)に
より直ちに崩落する可能性は低いが、
施工すべき場所の崩壊の為に
危険性が大きく残る。

 

破損例:3

木製の支保坑は腐食劣化により
完全に用途を成し得なくなったもの。
木材はスカスカの状態になっており、
岩盤の崩落も見られる。
剥がれやすかった一部の岩盤の可能性
だけかもしれないが、二次崩落も
考えられるので危険性は大きい。

 

破損例;4

既に柱としての用途を失ったもの。

出水が多い箇所の場合は
その流れにより岩と土砂の繋ぎを
流出してしまい崩落する可能性がある。

 

破損例:5

柱として機能していない状態のもの。

 

破損例:6

直ちに崩落する可能性は不確かだが
(今日崩落するか、昨日崩落していたか、
はたまた明日崩落するかも知れない
運の様な状態でもある)
支えとなる金属性の柱は表面だけの
錆(酸化皮膜さえ)を貫き
酸化鉄の塊に近い状態でもある。
特に地面に恒久的に接している箇所は
土台から浮いてしまい、他の柱に
支えられているだけの物もある。
加重が一点にかかっている箇所が
ある場合はそこから圧し折れ
連鎖的に崩落をする可能性が高い。

 

破損例:7


柱の中心からほんの少し左手に写る微かなヒビ、
ヒビの走りがまずい方向に入る。
ここが破断すれば左手側は安易に崩落する。

 

断層直上を通過する坑道。
坑道がズレを生じており、
太いコンクリート柱を破断させ、鉄筋さえも捻じ切る状態。

ひどい物になると、絞った
タオルの中にいるのではないか?
その位の捻りが見受けられ崩落している場所もある。


左側から押されているが、頑丈な設計から、
右側の壁面と岩盤に荷重を任せている状態。
徐々に圧損していくタイプ。


 

破損例:8

今まで紹介した中で一番危険な状態。
最終局面を迎えている。

コンクリートの柱は用途を成してなく、
コンクリート自身の劣化と地圧に
負けている。鉄筋は圧し折れ、
上部の隙間も
スカスカであり、何かが一つ外れれば
直ちに崩落する。

写真左側から相当押されており
後に右下へ向かって崩落する。

この状態は通過することはできない。
非常に危険な形状になっている。


 

 

 

映像例:1

見た目の形状は頑丈さを保っているが、
柱の用途は成していない場合もあり、
ただ他の岩盤と重なりうまく
均衝をとっているだけの場合もありえる。
安全そうに見えるが、年代や岩盤の質、
出水レベル、地圧、温度変化など様々な
条件で一気に崩落する可能性も
大きく考えられる。

安全な廃坑道は存在しないと考えても良い。

 

映像例:2

観光坑道や休鉱の坑口保護の
目的に設置された例。
定期的なメンテナンスなど
取替えや防腐処理などが
行われ安全性が確立されたもの。

映像例:3


メンテナンスを目的として保護された例。
崩落しやすい場所に頑固に設置された後、
この保護された外部に土砂を詰め外部を固めたもの。


当然ながら元々あった坑道の空間よりも
小さくなる。

 

 

支保坑等、柱状の保護設備以外のもの

柱状だが特殊な例。
大きな空間があるために、その強大な
重量を支える為に作られた柱。
コンクリート製で内部には鉄筋が入っている。

 

大きな空間を支えるために
天地の間に木材を挟みこんだもの。
岩盤そのものを残しつつ採掘
する方法もあるが、後に危険が察知された
箇所に施工される例。

 

岩盤を支えとしてそのまま残し採掘した例。

 

岩盤にアンカーを打ち込み、その周りを
金網で囲んだもの。
小規模の崩壊や落石には耐えられるが、
大規模な落石や崩壊があった場合には
耐える事ができない。

四角い金属が留め金具であり、
その真ん中のボルトがアンカーで、
岩盤深くに刺さっている。

 

大規模崩落に耐え切れなかった例。
この場合は地上部に切迫した状態の為に
深く刺さるはずのアンカーの役割が
無くなってしまった。
地下部の坑道の存在を
確認せずに地上部で作業を行った
可能性もある。

 

右側は経年劣化により坑道壁面の岩石が
崩落し幾重にも重なって
鋼網に溜まったもの。
雰囲気は掴みにくいが、これだけでも
4トン前後の土砂が載っている。

左側は大きな岩石の直撃を受けて
破れた鋼網。

太い木材や頑丈な鋼鉄製の支えも捻じ曲げ、腐食し発泡スチロールの様になった
柱は、その用途を成していないものが殆ど。歩きにくい坑内の足場にふらつき、不意に触った
支保坑は積み木崩しの様に崩れて、その振動によって崩壊のときを迎える。
崩れる支保坑や岩盤に挟まれ逃げ場の無い所へ剥がれた岩盤は圧し掛かってくる。
骨は粉砕し、圧迫によって裂けた皮膚から筋組織や肉をはみ出させて身体は変形していく。

現在の廃坑道にはしっかりとした頑丈な柱などは既に存在しない。

 

 

 

3、坑内の有毒生物

光の無い地下には生物が生きていけない
環境と思われるが、数多くの生物が存在する。
「洞内生物」と言われているもの。

真洞穴性(誕生から生涯まで地下で暮らす種)
には天敵などが存在しないために
毒をもつ種はいない。

しかしながら、誤って迷い込んでしまった生物、
冬でも暖かい為に入ってくる生物なども
いる。その中でも有毒性の生物が蛇。
友人の話では熊の目撃例もあると言う。

動画資料:坑内の有害生物

暗い坑内で誤って踏んでしまった。休憩で座り込んだ場所にいた。
珍しいものと思い、手を伸ばした先に潜んでいた。
こういうことも考えられる。実際に坑内奥でマムシに遭遇したこともあった。
毒が回る時間と、坑内から脱出し、人里まで救助を求める時間のどちらが早いだろうか?
鉱山があった場所は都会ではない。坑内から出るまでに歩き回り、
そして下山するまでにかなりの時間を要するだろう。手遅れに
なる可能性は大きい。

 

 

 

 

4、水没坑道の危険性

坑道内はあらゆる場所から
出水する地下水、場合により温泉も
湧き出る事もある。この水を廃水させる
事が重要になってくる。当然ながら
排水ポンプが作動し、地下水を坑外へ
排出しているが、廃坑道の場合、自然流出
以外には坑内に溜まることになる。
水没坑道の場合は金属等不純物を多く含み
透明度は無いに等しい。石灰鉱山などは
透明度が良いところもあるが、ひとたび歩いてしまえば
まきあげられた沈殿物に透明度は皆無となる。

その見えない水没坑道の足元には何があるか?
厚く堆積した粘性のある泥の下に竪坑が存在する
かもしれない。その場合は急激な水圧変化で
竪坑に吸い込まれる可能性もある。
風呂の栓を抜いたときと同じ現象。

 

坑内が水没しないよう作業していた。

坑道が水没しないように
排水作業をする鉱夫。
電動力の無い時代の場合
手動で行っていた。
更に狭い場所や古い時代には
御椀ですくいバケツにいれ、
それを上の人へ受け渡す
バケツリレーを担う役もあった。

 

 

人力による揚水作業


 

 

動力による揚水作業(近代)

近代になると動力を利用したポンプに
よる揚水作業に変わっていく。

 

しかし廃坑道はそのような動力は沈黙している。
水は溜まる一方で坑口から下層は完全に水没することになる。

水没坑道の状態1

 

このように水没している金属鉱山は
透明度も無く、赤茶けた水に
満たされている。足元にどんな
物があるかわからない。
この時は写真に写る巻上機周辺には
溜まった水を流す側溝があり、
急激に深くなるので注意が必要だった。

 

水没した竪坑部分。
板の上を渡るのはもっての他だが、
水溜りだと思っていて、足を踏み入れたら
危険な状態になる。
ウエーダーを着込んだ場合には
水の浸入から脱出が困難になるばかりか、
ウエーダー自身が浮き袋となり
足先に空気が行く事から身体が逆さまに
なり溺死する事も考えられる。
この様な場所に軽装で行く事も
無いはずであり、装備品の重量から
沈んでいく事も考えられる。
この場合にいち早く落ち着いて
装備品を外し捨てる事が可能だろうか?
パニックを起こした場合にはその
余裕もなくなるだろう。

 

水没坑道の状態2


ドイテフ氏の冷静な忠告にも注目:「木に触るな」脆くなった支保坑だからである。
咄嗟でも身体の安定を取るためには掴みやすいが崩落など危険な場合が多い。

 

水没例

水没したシュリンケージ採掘場所。

 

水没可能性例

季節や雨季などにより
坑内の環境は一変する可能性もある。
写真の坑内の天井にご注目いただきたい。

色が変わって灰色の部分は
水が迫らない場所。
この坑内は茶色の部分は
すべて水没する事がある。

入坑前は晴れだった。

しかし気が付かず外は大雨
様々な場所から出水は増え
数時間もしないうちに
坑内は満水になる事もある。

エアポケットがあってもいつまで
生きられるだろうか?
すぐに水が引く事も考えられない。

地下水と同じように前日、前々日の
雨の影響もあり、時間差で
襲ってくる事も考えられる。

 

水没例

地上部に残る水没竪坑

 

 

 

 

 

5、落盤の危険性

2、の項目で申し上げましたとおり、
坑道は既に何十年、中には1世紀にもなる物も
あります。小さい狸堀りと言われるものは
江戸時代の物も現存しています。
当然ながら、これだけの年数が経っていて
メンテナンスをされていない坑道がどれほど
耐久性があるだろうか?メンテナンスを
しなければ、今現存する多くの最新建築トンネルでも
百年は持たないと言われている。

坑道は鉱石を運搬、採掘の用途で掘られたもの、
やがては枯渇する事は計算済み。
そんな坑道に多くのコストをかけて
残す事はしない。採掘し終わるまで持てばいい話。
いつでも崩落する可能性は非常に大きい。

 

この写真は事故例。
凡そ1tの岩盤が右足に命中したもの。
モザイクをかけさせて頂いております。
この状態になりますと、手術でも
再起不能となります。骨は粉砕し
神経もすべて断裂。肉や筋組織も
ズタボロになっており、切断以外には
考えられない状況です。
既に切断されたようなものですが。

 

落盤例:1

元々崩落しやすい箇所で
支保坑を設置し、天面隙間に
ズリ等を詰めて保護していたが、
支保坑手前側が落盤している。

 

落盤例:2

縦状態に走る鉱脈を採掘する
シュリンケージ採掘跡に
木材を梁や支えとして構築し
その上に足場や落盤保護の
目的で天板が作られたが、
現在ではその役割が保てず
支えごと崩落している。

 

落盤例:3

かなり大きな浮石の落盤

 

落盤例:4

数日〜数週間以内に落盤
した映像。

推定2t前後の大きな岩石。
岩石上部表面に埃や砂等
堆積していない為に
綺麗な外観。

直撃を食らえば
即死だ。

 

想定落盤箇所施工事例:1

鉱山関係者は閉山前に
落盤が考えられる箇所に
左写真の様な石垣を構築する。
これは崩落した際に
行き場の無い鉱水が満水に
ならない為です。

崩落裏手に水が溜まると、
行き場の無い鉱水が
意図しない地上部で
出水したり、満水限界を
超えた場合、水圧で
崩落土砂を押し流し坑口から
莫大な鉱水が噴出する
ことになってしまう。
別の場所の落盤を
誘発する事にもなる。

これを防ぐために、
崩落した際に水の逃げ場を
作る為に隙間のある
石垣を組んでおくのです。

左写真を崩落前と
考えて下の次の写真を
見てください。




 

 

同じ箇所ではないですが
石垣を構築する事により、
この様に崩落した際、
石垣の隙間を縫って
スムーズに鉱水を流す事が
できます。

この鉱水は現在でも
地上部には流すことなく、
鉱水処理場に送られ
不純物を除去し、
石灰粉末にてphを
中性にした上で
川に流します。

環境対策で処理を続けなければ
ならない事、崩落想定箇所を
事前に察知し周辺に
危害を及ぼさない事、
鉱山会社や鉱山関係者は
その技術と能力を
持っているスペシャリストと
言う事が坑内を見て分かります。





 

崩落の危険性がある箇所で真似してはならない状況。

 

決して真似してはならない光景
ですが、坑道でここまでする
人はいないと思います。

下部へ続く階段に降りますが、
元々ここはシュリンケージで
掘られた竪坑の空間にスライム
(ズリと言われる屑石)を
充填して薬剤で固めています。
写真階段の上部に見える物が
下部にも詰められて
いると言う感じで階段状態に
なっています。

当然ながら木材はダメになって
おり崩落の危険性は大きいです。

当時の記録を現代に残さなければ
二度と見ることが出来ないもの
なので、気休めにしか
ならず、圧倒的な重さには
勝つ事はできないですが、
クソ重いプロテクタと
ケブラー素材のヘルメットを着用し
ハーネスにロープを付けられ
何かがあった・察知された瞬間に
5人で急激に引っ張られる
段取りになってます。
たぶん間に合わないと思いますがw


上記場所の動画映像

 

 

小規模坑口崩落


もしこれが大規模、若しくは大型の岩盤だった場合、上の写真と同様の事故になっていた。
坑口付近は層が薄く、風雨の影響を受けやすい事等、崩壊する可能性は大きい。

 

落盤例:6

大規模崩落により押しつぶされた鉱車

頑丈に設計された鉱車でも

ペシャンコになってしまう。

 

 

 

5、坑道内に残る竪坑など垂直の穴

坑道内にも1で紹介した竪坑(縦穴)は存在します。
通常どのフロアでも採掘した鉱石は
下部へ落下させ集約させます。後にトロッコなどの鉱車に
乗せて竪坑昇降機で通洞坑、若しくは地上部へ
引き上げられます。
この様に坑内には昇降機があった竪坑、鉱石を落下させた竪坑、
梯子などを設置し人の移動用に作られた人道立坑が残ります。

 

坑道内の竪坑

深さは420mになります。

 

坑道内の人道立坑


坑道内の60m竪坑 動画

浅めの竪坑でもこれだけの深さがある。

 

坑道内の水没竪坑 動画

水没しているために水深は400mになる。
最低部は深海と同じ様な水圧がかかっているのだろう。
素もぐりでは無理な深さ。

 

 

 


 

 


 

 


 

 


 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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