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【単独潜入】 冥府の扉

過去に長編予定と記載しましたが、この坑道から別の坑道につながる
立坑のハシゴ崩壊により、辿り着く事が不可能となってしまいました。
水平レベルと、一部可能な条件化、8m下への立坑降下のみ探索となります。

この坑道はいたる所に立坑が存在し、通常ありえない場所に立坑が
存在するところもあります。

(2012年4月写真追加)

某所鉱山の通路。
過去にはこの場所を渡り坑道を
行き来していたといわれている。

この近くには鉱山住宅跡が存在する
と思われる。

 

しっかりとした作りと思われたが、
所々がコンクリート製の床は
抜け落ちている。

橋の鋼材はレールを使っている。

 

しばらく歩くと、土台の様なものが
多数存在し、生活感のある
遺物が残されている。
一升瓶、茶碗等の陶器類、
ガス炊飯器まで落ちている。

この場所は過去に住宅があった場所
と思われる。

 

焼却炉かな?煙道が転がっていたので
間違いはないと思う。
 

 

子供用の自動車を模した
乗り物が転がっていた。ハンドルは
取れてしまっていた。

 

しばらく山伝いに歩き、坑道へ辿り着いた。
今まで探険気分、住宅前の落着いた雰囲気を味わってきた事、
辿り着くまでに見てきた遺構群の存在をかき消す程の
衝撃的な坑道であった。


坑内は、
冥府
と言われてもおかしくない風景がそこにはあった。

状況開始

180cm×180cmほどの低く
正方形に近い坑道である。
風が吹き出すのを感じられ、
この坑道の上部、さらに坑口が
存在すると思われた。

軌道が残り、送風用か、排水用の
パイプが残っている。
 

 

ほぼ直線に掘られており、
山の中心へ続いている。
坑口から直線で50mほどで
T字路にぶつかる。

右側に写る照明器具が残されていた。

 

 

右手を見ると少し広い空間が現れた。
この場所には、坑口からの光は届かない。

左手には黄黒のトラロープが張られている。
何の為か?ご覧の読者様もすぐ
察知できたと思う。

そう、立坑が存在するのだった。
しかも無数に。
一見木材などが積んである
だけかと思われる場所にも、
立坑が存在する。
このロープは坑道の点検時に
縦穴ゾーンに誤って近づけない様に
する為に設置された感じだった。
このロープを設置するほどの広い区間に
分かり難い場所に多数垂直の縦穴がある。

 

 

そのうちの一つの立坑がこちらである。
深さは10mほど。
 

 

 

しばらく進むと上への立坑があり、
ご丁寧にもハシゴが残っている。

この周辺には出水が無く、
木材でできたハシゴは頑固を
保っている。木材のハシゴの後ろには
鉄管が補助をする役目で針金により
結ばれていた。
上の空間を確認するために登ってみた。

「パラパラ、シャラシャラ」と錆びて粉上に
なった鉄が管内を通る音がし、
木材のハシゴよりも、湿度により
錆びた鉄管の方が強度が下がっている。
常に水に浸ってない木材のハシゴの方が
強度が充分あった。
しかしこの上の空間は3mほどのホール上に
なっており、上部にある坑道へ続く坑道は
なかった。。

 

さらに奥へ続く坑道。
軌道は完全に朽ちており。
触ると崩れてしまう。
右手に置かれたレールは
酸をかけられたかの如く、粉上になっており、
一際印象的なのは、赤い水が溜まっている。
硫化物を含んだ金属類が溶け込んでおり、
その酸性度はpH2に迫る数値だった。

まさに血の池を思わせる冥府があった。

 

 

さらに奥へ進むとチップラーの様なものが
存在した。

左手には、板で塞がれているが、
明らかに立坑が口を開けている。

 

 

左手にある立坑を念頭に入れ、左側より
撮影。形状的に、右手から入ってきた
トロッコがこの場所に乗り、
左手に傾く事で鉱石を下へ落としていたと
推測できる。戻す時は下部に見える棒を
手前に引くことで水平に戻していたのだろう。

 

 

右手より立坑を撮影。左下へ立坑を確認できた。
ちょうど、左手にある板があった場所の真下が
立坑直上になる。
軌道は意図的に上に曲げられ脱線を防ぐ
構造になっている。

 

 

周辺には2両の鉱車を確認した。

 

 

左手奥に見える木材の残骸跡の下にも
立坑があると思われた。

 

 

さらに進むと分岐し左手に進む坑道もある。しかし、
深さが激しく右手から左手に流れ込む岩石
のすぐ左手に水没した縦穴が
あるかもしれなく、進む度胸もなく
この先を諦めた。

しかし改めて見ると、防水装備にて右壁沿いを
歩けば突破できる
と感じられたが、生憎この時に
かさばる長靴類を持参していなかった。

後々、この坑道を探索した際にここを突破した。
赤黒い水は光を吸収してしまう。

 

 

やがて進むと行き止りになっていた。
入坑から250m程である。
 

 

 


追加写真:後日 某雑誌社 取材同行時撮影

 


追加写真:後日 某雑誌社 取材同行時撮影

 


追加写真:後日 某雑誌社 取材同行時撮影

 

入坑口手前T字路を左に進んでみよう。

 

 

鉄製の送風管は支えを失い垂れ下がっていた。
鍾乳洞を思わせるスタラクタイトがあるが、
鍾乳洞の純白のスタラクタイトと違い
錆びた赤黒いツララ状をしていた。

鍾乳洞の純白のツララがある場所が
神秘的な天国であるとすると、
この場所は、モンスターの体内にいるか
の様なグロテスクな地獄であるようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すぐ先、右手には立坑が存在し、
足をかける事すら不可能な状態の
ハシゴが存在した。

足をかけて体重をまかせた瞬間
ヘシ折れる状況だった。

しかし、アンカーを打たずに送風管にロープの
支点を設置出来る場所があるので、
アプローチが可能。後で降下しよう。

アンカーは適正な深さ
(深すぎると打込み不足で引っこ抜け、
浅すぎると岩盤ごと捥ぎ取れる)
の穴を開けるが、硬い岩盤でない場合
危険すぎるので使用することは少ない。
ドリルとハンマーも重量過多になるので。
 

 

 

 

やがて進むと一瞬凍りつくかの光景があった。

「爆薬か?」

数十本の棒状の白い物が見える。
ANFOの様な白い粒上のものが
散乱している。

 

 

 

近づいて観察してみたが、どうも爆薬ではないようだ。
通常、鉱山でよく使われる鈍感だが強力な威力が
ある硝安油剤爆薬(ANFO)は軽油が染みこませてある
が長い年数では、吸水性のあるこの環境で
形状を保つ事は難しい。恐らくは溶けてしまっている。
しかし、これは粒状の物は残っている。

通常は油脂を含んだ紙で包む事がある、
これはビニール袋のまま、ビニールだけの場合も
このANFOではありえる事なので、不確定。。。

これは切刃(爆薬装填口)に爆薬を詰めた後に
さらに詰め込む為の詰物と思われる。

廃休鉱になる場合の忘れ物、「他は忘れても
爆薬だけは忘れるな」と厳重な管理をしている
日本の鉱山では考え難い。

 

 

 

またもや立坑が存在した。
下へのハシゴはへし折れ崩壊している。

この場所は後に別角度でご紹介できるので
少々覚えておいてください。

上記実際の撮影時、漫画にしてもらった事もありました。
ミリオン出版様 「危ない潜入体験!!」 漫画実話ナックルズPlus 2011年3月10日発売 漫画:村田らむ様
雑誌コード68463−20 ISBN:978-4-8130-6420-6

 

そして、ライトを照らしながら進んだ先に
驚く光景が広がっていた。
巨大なホール状の空間があった。

そして辿り着いたホール状の場所。

この状態では分かり難いw
この写真は、斜め下を撮影している。
左手と右手に立坑が存在する。

 

 


追加写真:後日 某雑誌社 取材同行時撮影

 

 

 

広角レンズを使っているが、天井はおろか
左右の壁面も収める事がが出来ない
空間。高さ23m、横幅は40m近くになる。
著者の立っている場所が、ギリギリのラインに
なり、この下部には立坑が見える範囲
二箇所開いている。

裏話をすると、
カメラのリモコンが届かない範囲の為に
セルフタイマーにし、猛ダッシュでこの場所
に辿り着き撮影。
坑内をアホの様に走り回り、何度かの
撮り直しをした写真w

走ってスッこけて立坑を転がり落ちる
なんて事がなくてよかったと思うw

 

 

 

こちらの写真は別地点からの撮影。
崖の雰囲気を掴んで貰いたく
立坑より非常にギリギリに座り
撮影。

奥には空間(写真中心)があり、
ハシゴが見える。

 

 

 

先ほど、
「この場所は後に別角度でご紹介できるので
少々覚えておいてください。」

と言ったハシゴがこの場所より確認できる。
改めて非常に大きい空間と言うことが
掴めて頂けたと思います。

 

 

そして冒頭でご説明致しました
立坑を降りた場所がこの場所。
やはり血の池。。。
先へ進んでみよう。

 

 

さすがに上部より漏れる水で泥濘んでいるが
不思議な事に水没していない。。。
排水装置も作動していない廃鉱で
どの様になっているのかが疑問だった。
川に注ぎ込んでいるのだろうか?

 

 

この場所は透明度がある。
しかし、真っ赤になった水は
印象的だった。

 

 

周りを観察すると少々不思議なものを
発見した。

 

 

スタラクタイトがやがて水面に届き、
更にゆっくりと伝い流れる硫化物を
含む水が、湯の花の様なものを
作り上げていた。更に成長するには
伝う水が湯の花を取り囲むように
流れれば成長するが、周りの水に
溶け込んでしまい大きくなる事は
少ないと思われた。
 

 

一部リムストーンの様になっており、
緩やかに水が流れている。
更に奥へ進む事ができそうだが、表面を覆う黒い
岩石の様なものは大変脆く、足をかければ
壊れてしまうため、遺構保護の観点から
この先への進行を諦めた。

地上は廃墟の世界で有名な廃鉱山であるが、廃止された地下には冥府の様な世界が広がっている事も
どこか心に置いておいてほしい。

 

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