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【遺構調査機構SRTチーム】 大地の亀裂 その地下には何が眠るのか?

私の弟子となる人物「nao」氏。度々探索を共にする事でも
ご存知でしょう。元は私のHPの読者でありました。
スタイルは廃墟専門であり、鉱山や坑道には興味無かったが、
竪坑を覗いてから、廃坑探索の趣味が憑依したと言う
変わった方向から目覚めた探索者であり、
この考えからある意味「見込み有」だったwww
SRT(シングルロープテクニック)に興味があり、
1からノウハウや安全面に関わる事を教え、その後一年半、
ロープアクセステクニックをほぼマスター。
レスキューテクニック以外ならば、下降から登高まで
難なくこなすようになった。竪坑ならばお手の物だ。
そして、もう一つのアドバイス、

「色々な廃坑を見て回りたいだろうけど、まずは
ホームマイン
(自分の行動範囲に近く、頻繁に探検できる廃坑地域)
決め、トコトン探しまわったり、探検する事で、学ぶ事を
したほうが良い」
と話した事がある。

結果、かなり広大な廃坑地域をマスター、様々な
遺構や坑道の発見に至る。
ただし、坑道があまりに広大すぎて、内部探索を
しきれてないと言う羨ましすぎる広大なホームマインを持つ。

資料を集める能力も秀いており、周辺の聞き込みや
当時の鉱夫に話を聞くなど、あらゆる手で容赦なくかき集める。
自分よりも、資料を集める能力は凄いと言える。

今回は、その探索しまくった中で発見したという、一つの坑道を案内して頂いた。

この場所は怪しいと思われた林道
(恐らくは鉱山道路だったと思われる)
を突き進み、しかしその道は既に木々に飲まれ道とは思えない状態。しかし諦めず進んだ結果発見した坑道だという。
山の斜面に穴が開いており、自然の洞窟と思われたが、
下に軌道らしきものが見えたという。
過去に単身ロープで降り、その結果とんでもない大発見を
した場所でもある。

亀裂の様になっている竪坑であり、下までは12m程ある。
途中には5t近い大きな岩が挟まっていた。

 

降下に成功(成功しないと撮れないw)
上を見上げると、大きな岩がうまく挟まっているのが
見える。斜面から転がり落ちたか、
竪坑上部より剥離落下したものだろう。

 

ハレーションを起こしてしまっているのが残念だ。。。
入坑してきた場所からは美しい光が降り注いでいる。
支保坑がある事から、自然の洞窟ではないだろう。
鉱脈に沿って削り取った「シュリンケージマインニング」で
この空間は出来たようだ。偶然にも、地表表面に
繋がってしまったのだろう。

 

振り返り、進行方向を見ると。
これまた素晴らしい光景が!
軌道が敷かれており、鉱車で運搬していたのだろう。
非常に大きな空間で、写真には収めきれないが、
この上にも更に空間は広がるのだった。

この斜めに(鉱脈に沿いに下から上へ切り崩す)
掘る採掘法をシュリンケージ工法と言う。

 

 

1850とナンバリングされた鉱車があった。

段々とテンションが上がってくる。

 

 

 

坑道は2方向に分かれている。
まずは、右手を進んでみた。

そこには、太い木材で支保坑で支えられた岩盤があった。
数十トンにもなるだろう。潜っている最中に落ちてきてほしくない。

 

しかし、残念ながら行き止まりだった。しかし、右下に
竪坑らしきものが見える。

覗いてみると、すぐ真下、1m50cm程だろうか?
軌道が敷いてある。坑道がすぐ真下にあるとは考えられない。
一段下にもう一つ並走して鉱車が走っていたと思われる。崩落で
一部が埋まってしまっていたようだ。

引き返す事にする。

 

引き返し、もう一つの坑道を進んでみる。

木材が散乱しているが、ここで注意する点があった。
写真を見て既に気がつかれている方もいるでしょう。
写真右側、木材が散乱する右辺りは竪坑だった。

安易に突き進むと腐った木材が破損し、下へと落下する可能性は
極めて高い。
左手を注意しながら進む事になった。

 

いつも以上に写真が汚く申し訳ないです。
レンズのピントがあっていない事に気がつかず、さらに
湿度が多くコンディションが悪い為に残念な結果に。。。。

ここでも左手に竪坑が存在した。

 

横に長い竪坑の様だ。しかしこの時既におかしいと気がついていた。

こんな場所、こんなタイプの竪坑は見た事がない。

 

 

またも竪坑。。。。

 

そして、またまた竪坑。。。。

これはもしかすると。。。天井の木材といい、この場所は
木材の蓋を被せたトンネルの様にも見える。

 

この坑道はこんな形状をしていると思われる。
私達は岩盤に敷かれた軌道上を歩いている。
左手(一部右手にもあり)の竪坑は全てが繋がっている。
巨大なシュリンケージ上を進んでいる。。。。
さらに綺麗に天井に並べ構築された木材の上は
恐らく空洞。この軌道部分を真中として、上から下まで繋がる巨大な
シュリンケージ採掘部分の中心にいると考えられた。

 

支保坑の崩落が激しくなってくる。

 

こちらもシュリンケージ竪坑

金網だけでなくその前後は板で塞がれているが
竪坑になっている。

 

崩落個所を抜けた先には驚きの光景が。。。

なんと、駅があったのだ。 万が一乗り遅れたら、テクテクと歩いて
帰らなければならないと解釈もできるw

ちゃんと待合室も完備し、濡れた服も乾かせる乾燥室も併設してあった。

 

表示板は正確には、「○○行人車発着時間」と書いてあり、○○発と記載されている。
行き先表示は恐らくこの地方の地名の為に削除してあります。

 

待合室、カレンダーが張ってあり、その年と月はこの鉱山が閉山した年と
ピッタリと一致していた。閉山日からこの場所は永遠に時を止めたようだった。

テーブルには、湯呑茶碗やお茶缶、タオルがあり、椅子は自然と崩壊していた。

奥の部屋は乾燥室であり、着替えや、乾燥中だった衣類がそのまま十数年の時を
経ても腐る事無く、当時の状態を保っていた。

この残置された持主は今どうしているのだろうか?

 

 

 

「最終出発するぞー!」

「ひとっ風呂の後飲みに行くか!」

そんな仕事疲れを吹き飛ばすような、威勢のいい声が聞こえた気がして

後ろを振り返った。

この軌道の上を金属音を立てながら、軽快に通りすぎていく人車の姿を

想像していた。鉱夫達の疲れながらも、同僚と笑顔で話しながら

坑口へ向かう雰囲気も交えて。

 

軌道はずっと奥へ続いている。この先、坑口はどうなっているのだろうか?

左手の分岐は入坑場所へ繋がっている。

更に先、左手に通路があった。そこへ向かってみよう。

 

左へ曲がった先には小規模だが竪坑が存在した。

 

深さは、10mから15m位だろうか?下には水が溜まっている。

巻上機の大きさから、さほど深く計画された物ではないと思われる。

 

竪坑を後にし先に向かうが。。。。。

 

行き止まりの様だ。。。。

念のため、白いシートの裏を覗いてみるが、、、、、

一応坑道は続いている。しかし、意図的にシートで封鎖している為、
何らかの悪影響や、ここを越えるのに労力を使うので諦めた。

 

元の坑道へ戻り先を進むのだが、水が溜まりそして
水が無くなり、また水が溜まりを繰り返す。
最終的にはかなり深い所も見受けられた。
今回はウェーダを装備しておらず、この先の探索を
断念することとなった。

ハッキリとあと数百m、数kmと分かっていれば
進みたい気持ちもあるのだが、どのくらいあるのか
ハッキリとせずに進むのも体力面で厳しすぎる。
水で濡れてしまっては、この内部の気温で
低体温症を引き起こしかねない。
東西南北少ないとも5kmで張り巡らされる坑道との事、
深追いはしなかった。

しかし、機会があればこの坑道にまた入りたい。

nao氏が愛した鉱山跡、私もこの鉱山を愛してしまった
一人でもある。魅力的な場所が多いが、
攻め続け嫌われても困る、ゆっくりと時間をかけて
攻略しようと思う。

 

引き返しながら、別の坑道を通ってみた。

巨大なシュリンケージ採掘跡を見上げる。

この上にも何処かに坑道が口を開けているのだろうか?

 

入坑口を中心に一周回ってきた形状だった。

 

数時間ぶりの空の光。

山の神様は女性だと言う。

今でも女性禁制の山もあるらしい。

今日も無事故で帰る事が出来る。

久々に来た私達を歓迎してくれただろうか?

気に入らなければ落盤で殺されている。

山を愛し、山に敬意を示し、

たくましい当時の鉱夫と同様に久々の来訪者の私達は

嫌われてはいないのだろう。

私は、この山、この鉱山が好きである。

nao氏もこの鉱山を愛した男。

私達はまた会いに来る事を許されたらしい。

 

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